相談事例~離婚③~

離婚に関する相談事例③

皆さまからお問い合わせが多い離婚に関する法律問題をまとめてみました。なお,統計資料や法律改正等は,総務省統計局、法務省のホームページ等が参考になりますので,そちらをご参照ください。

※ただし、素材としている判例・事例等は必ずしも最新のものとは限りません。また、下記内容は一般的な内容にとどまりますので、個々の事案については当事務所は責任を負いません。ご使用は自己責任でお願いいたします。個々の事案に関する詳しい内容につきましては、当事務所までご相談ください。

■CASE1 養育費①~養育費はどのように決まるのか?

私と主人の間には、5歳になる息子がおり、私が親権者になって離婚することでほぼ合意しています。協議離婚する場合、子供の養育費はどのように決めればよいのでしょうか。

A 養育費の額、支払方法は、まず夫婦間の話し合いで決めることになります。

夫婦それぞれの収入や財産、これまで子どもにかかっていた養育費の実績、将来に向けての見通しなど、様々な事情を考慮して取り決めるのが一般的です。

養育費についての取り決めは、口頭でも有効とされていますが、夫婦の間で取り決めた内容を書面で残しておいた方が良いでしょう。離婚直後は養育費の支払いがなされていても、時間の経過と共に養育費の支払いが滞ってしまうCASEがほとんどですので、後日の紛争を避けるためにも書面化しておくことをお勧めします。

また、書面化する際には、公証役場で「取り決めた内容を守らない場合には強制執行をしても構いません」という文言を加えた公正証書を作成しておくと良いでしょう。公正証書があれば、後日養育費の支払いが滞った際に、裁判をしなくてもご主人の給料を差し押さえるなどの強制執行が可能となります。養育費の支払確保には有効な手段です。

今回のCASEは協議離婚でしたが、裁判上の離婚等で養育費について決める場合には、養育費算定表で算出されます。算定表は家庭裁判所のホームページや、厚生労働省が作成した「養育費の手引き」等の資料に掲載されています。法律相談の際には上記算定表に基づいて、具体的な金額を算出いたしますので、算定基準や具体的な金額等をお知りになりたい方はお問い合わせください。

 

■CASE2 養育費②~養育費はいつまで貰えるのか?

主人との間に8歳の娘がいますが、離婚することになりました。私が娘の親権者となる予定です。養育費の金額については夫婦で協議しています。養育費は、子どもが何歳になるまで支払って貰えるのでしょうか。

A 養育費の支払終了時期については民法には扶養を受ける子の年齢について規定がありませんので、個々のCASEによって違いが出てきます。

「未成年の間はもらえるはずだ」とお考えの方も多いのですが、養育費の対象となる子は「未成熟子」を指し、「身体的、精神的、経済的に成熟化の過程にあるため就労が期待できず、第三者による扶養を受ける必要がある子」を意味します。したがって、「未成年者」の間は必ず支払ってもらえるとは限りません。

これまでは、高校卒業時の満18歳までとするCASEが主流でしたが、近年は4年制大学や専門学校への進学率も高くなっており、18歳に達した子がさらに進学するCASEでは、大学等で高等教育を受ける子の扶養請求に対して扶養義務者である親がどこまで負担すべきかについて問題となっています。

家庭裁判所の実務では、親の資力や学歴、家庭環境等を考慮して個々のCASEで取り決めています。それらの取り決めは、扶養義務者である親が扶養権利者である子について自己と同一の生活を保持すべき義務を負うという考え方に基づいてなされているといえます。

 

■CASE3 養育費の請求権の放棄~離婚した後でも養育費を請求できるのか?

私は主人と離婚する際、正社員で働いていたので経済的に困っておらず、子どもの養育費について特に必要を感じなかったので何も決めませんでした。しかし、業績不振で給料が下がり、生活が苦しくなってきました。別れた主人にも養育費を負担して貰いたいと考えています。主人に対し、改めて、養育費を請求することはできますか。

A あなたは別れたご主人に、養育費を請求することができます。

養育費は子どものための生活費であり、親は子どもが身体的、経済的、精神的に自立して社会人として生活できるように扶養する義務があります。

今回のCASEのように、たとえ離婚時に養育費について請求しなかったとしても、お子さんが現在において甚だしく不利益を受けることは許されません。あなた1人ではお子さんの養育が不可能な経済状態にあるのであれば、お子さんは要扶養状態にありますので、早急に家庭裁判所に養育費請求の調停を申し立てることをお勧めします。

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