借金問題について②

借金・多重債務に関する法律問題②

 

皆さまからお問い合わせが多い、借金・多重債務に関する法律問題をまとめてみました。なお,統計資料や法律改正等は,総務省統計局、法務省、各省庁のホームページ等が参考になりますので,そちらをご参照ください。 ※下記内容は一般的な内容にとどまりますので、個々の事案については当事務所は責任を負いません。ご使用は自己責任でお願いいたします。個々の事案に関する詳しい内容につきましては、当事務所までご相談ください。

 

今回は,借金問題を巡る法律について,具体的に論じていきます。

 

1 利息制限法

まず,利息制限法においては,上限金利が貸付額に応じて定められています。元本10万円未満が年20%,10万円以上100万円未満が年18%,100万円以上が年15%となっています。ただし,利息制限法に違反しても,罰則がないため,なかなか守られてきませんでした。

 

2 出資法

出資法という法律においても,上限金利が設定されており,上限金利が年29.2%となっていました。出資法は,罰則があり,消費者金融はこの上限金利は守っていました。

罰則がないため,消費者金融は,利息制限法は守らず,出資法上限の金利をとっていたことが多いのが現状でした。

 

3 出資法,貸金業法の改正

このような現状の元で,借主が複数の業者から返済しきれないほどの多額の借金を抱えてしまう,いわゆる多重債務問題が発生しました。

多重債務問題を背景に,出資法において,上限金利が年20%に引き下げられました。

また,貸金業法の改正がなされ,利息制限法と出資法の上限金利の間で貸付けると貸金業法違反として貸金業者が行政処分の対象になることとされ,利息制限法が定める上限金利を守るように意図されました。

さらに,貸金業法は,総量規制を設け,借入が年収の3分の1を超える場合には,新規の借入をできないようになりました。

 

4 報道

前回とりあげた報道によれば,認可業者に限って,上限金利を29.2%にし,認可業者は,総量規制からも除外するとのことです。

新たな提言は,多重債務問題に対応するために,上限金利を年20%に引き下げ,総量規制を設けた法律の改正経緯に反するものです。そのため,提言の是非については慎重に判断される必要があるかと思われます。

次回は,保証人について,論じていきたいと思います。